電子機器よもやま話(その2)

マイコンのプログラムを開発するのに、やはりPC(パソコン)が必要です。
私事になになりますが、世間で言う「自作PC」を使用しています。
ここで問題が起こり、顛末の記録を残しておきます。

2019年の春に、Windows 7 がサポートが打ち切りになる前に、Windows 10へ引っ越しが必要でした。OSのアップグレードと併せてハードも新調する事にし、機種を検討しました。 コストパフォーマンスと省スペースを優先し出した結論は、小型マシンの自作PCでした。

名称型格備考
マザーボードDeskMini A300ASRock社製(台湾メーカ)
CPURyzen 5 2400GAMD社製 4コア 8スレッド GPU内蔵 
DRAMモジュールW4N2666PS-8GDDR4-SO-DIMM 8GBX2
SSD SSDPEKKW256G8XTIntel社製 M.2 256GB Cドライブ用
HDDMQ04ABD200東芝製 SATA(6Gb/s) 5400rpm 2TB
LCD MonitorVZ23923型 フルHD(1,920×1,080)
OSWindows 10 HomeMicrosoft社製 64ビットOS USBメモリ
自作PCの構成

組み立 / 立ち上げは、順調に進みOSの起動も軽快です(SSDを使用している効果が大きいと思われます)。ところが、使い込んで行くと問題がある事がわかりました。

現象 1. 動作中に突然画面が真っ暗になり、しばらくするとリブートする。
   2. 画面がフリーズ(動かなくなり)。CTL + ALT + DEL キーすら効かない。
    3. グラフィック関連のタイムアウト発生の表示がでる。
等がおこります。

このPCのグラフィック・エンジン(GPU)は、CPUに内蔵の Radeon・RX Vega 11 Graphics と言うものです。グラフィックボードを別に準備する必要がないので低コスト、省スペースにできるメリットがあります(PCの外観を図1.に示します)。

図1. PCの外観

不具合の対策として、AMDのグラフィックドライバーの更新やメモリの電源電圧の変更などを試みてみましたが、解決できませんでした。
ネットの記事で、”BIOSを更新して画面が真っ暗になる不具合が解消された” との事例を見たので、さっそくマザーボードメーカー(ASRock社)のWebサイトでBIOSを検索してみました。
しかし、購入から1年以上経過している事もあり DeskMini A300のページが見つかりませんでした。但し、おそらく後継機種と思われる DeskMini A320と言う物のBIOS があったのでダウンロードしました。このBIOSでA300を更新しようと思いましたが、流石に互換性に不安があるので、メーカーのサポートにメールを出しました(どうも、春節でお休み中のようでしたので、連休が明けるのを待ってからにしました)。

<数日後にメーカーから以下の様な回答が届きました>


ご来信ありがとうございます。
ASRockテクニカルサポートでございます。
DeskMini A300用のBIOSは下記のリンクでダウンロードしてください。
http://www.asrock.com/nettop/AMD/DeskMini%20A300%20Series/index.jp.asp#BIOS

BIOSアップデート方法:
http://www.asrock.com/support/BIOSIG.asp?cat=BIOS10

お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

Yours truly,
ASRock TSDより


この回答メールで気づいたのはGraphics Driverとして、マーザーボード付属CDの中にある「AMD all in 1 with VGA driver ver.18.50.01_WHQL」をインストールしていないことでした。現状は、Windows 10インストール時に、勝手にAMDのサイトからダウンロードしたDriverをインストールしていました。 これが災いしているかもしれないと思い、これをインストールし直して様子を見る事にしました。
その結果:かなり現象が改善されたと思われますが、やはりGraphic エンジンを多用するソフト(例:inPixio Photo Cutter 9 = 画像の一部を切り抜くソフト)を動かすと画面がブラックアウトする現象が再発しました。

次に、BIOS ROMのプログラムのバージョンをP1.2 → P3.5 へアップデートする作業を行いました。
その後は、いろいろとGraphic エンジンに負荷を掛けて動かしてますが不具合が発生していません👍👍👍。 どうもBIOSプログラムが原因だったようです。

更新後のBIOSは、American Megatrends Inc. 製 バージョン P3.50 2019/05/15  です。
BIOSは、もっと新しいバージョンもありましたが、P3.50の説明に
Supports AMD next generation Ryzen TM processors
と書かれていたので、このバージョンを選択してアップデートすることにしました。